草津白根山の噴火

草津白根山噴火>死亡は49歳陸曹長

草津白根山の噴火で、訓練中に死亡した陸上自衛隊員の男性は、第12旅団第12ヘリコプター隊所属の陸曹長、伊沢隆行さん(49)であることが24日、関係者への取材で判明した。

名称について[編集]

本来は白根山が正式名称であるが、他の白根山と区別するため、草津を配して呼ばれる。また、近隣の逢ノ峰本白根山を含めた三山の総称とすることもあり、この場合は標高2,171mの本白根山が最高峰となる。一つの火山の山体として捉える際は後者の考え方をとる。

特徴[編集]

山頂付近は白い山肌が広がっているのが特徴であるが、1882年噴火以前は火口付近まで緑が広がっていたという[1]。山頂付近には複数の火口湖が形成され、湯釜水釜涸釜と呼ばれている[2]。かつて、山腹にはいくつかの硫黄鉱山が存在し[2]、鉱山跡が現在も残っている。

火山山体として捉えると多数の火口と溶岩噴出口が山頂付近に集まった単成火山群的な特徴を有する[3]。約5000年前の噴火で形成された火口は北東-南西方向に数本の列で並ぶ[3]

湯釜[編集]

 
湯釜

湯釜(ゆがま)は、直径約300m、水深約30m、水温約18の火口湖である。pHが1.0前後であり、世界でも有数の酸性度が高い湖と言われている[4]。これは火山ガスに含まれる塩化水素二酸化硫黄が水に溶け込み、塩酸硫酸となったためと考えられている[5]。湖水は白濁した青緑色をなしており、水に溶け込んでいるイオン硫黄などの影響で特定の波長のが吸収されてこのように見えると考えられている[5]

湖底や沿岸には硫黄が沈殿しており、戦前から1960年頃まで鉱山会社によって採取されていた。同時に噴気孔から噴出する硫黄分を含む蒸気からの硫黄採取も行われており、湖岸には硫黄運搬用のトロッコリフトが敷設され、事務所や作業所が立ち並んでいた。噴火にともなう高温の蒸気やガスによって鉱山労働者に死傷者が出ることもしばしばあったという[6]

火口縁には湯釜を望む展望台が設置されている。

なお、後述の噴火警戒レベルの引き上げに伴い、2014年6月3日から2017年6月15日までは湯釜の周辺への立ち入りができなくなっていた。

噴火警戒レベル[編集]

草津白根山では、気象庁が運用を開始した2007年12月1日から噴火警戒レベルが設定されている。群馬県草津町はレベル1(平常)の段階でも第1次規制として山頂火口の湯釜から半径500メートル以内に立ち入り制限をかけ、当初は夏場の観光シーズンにのみ規制緩和して火口縁の展望台まで続く歩道を開放していた。

ところが2009年4月10日に半径500メートル域内のごく小規模な火山灰の噴出などへの警戒を呼びかける噴火予報が発表され、その後火口内で新たな噴気が確認されたことから、2010年4月8日開催の草津白根山防災会議協議会において、第1次規制の継続と当面の間緩和措置を見送ることが決定された。

2014年3月から湯釜周辺で火山性地震が増加し、4月頃からわずかではあるが山体の膨張を示す変動が観測された。その後も様々な火山活動の活発化を示す兆候が現れてきたことを受け、2014年6月3日気象庁は噴火警報を発表し、噴火警戒レベルを「レベル2(火口周辺規制)」に引き上げた。これを受け、即日群馬県国道292号草津町殺生河原駐車場前から嬬恋村万座三叉路までの8.5キロメートルを通行止めにし、草津町嬬恋村は第2次規制区域内の登山道を立ち入り禁止とした。その後、同年6月14日に規制が緩和されて、日中の8:00〜17:00に限り国道292号の通行は可能になったが、途中山頂の半径1キロ以内を走る2.5キロメートルの区間は駐停車禁止となり、駐車場や売店も閉鎖された。

2017年6月7日には火山活動の低下により噴火警戒レベルが「レベル1(活火山であることに留意)」に引き下げられ、立ち入り規制が湯釜火口の1キロメートル圏内から500メートル圏内に緩和された[7]。これを受けて6月15日に国道292号の規制が解除され、駐車場と売店の営業も再開された。

しかし、2018年1月23日午前9時59分頃、本白根山の鏡池付近から目立った予兆もなく噴火し[8]気象庁は午前11時5分に噴火警戒レベルを「レベル2(火口周辺規制)」に引き上げ、さらに噴石が1km以上飛んでいることが明らかとなったため午前11時50分には噴火警戒レベルを「レベル3(入山規制)」に引き上げたが、噴石で複数の死傷者が出た[8][9][10]。多数の監視カメラが向けられていた湯釜ではなく、全く監視していない鏡池付近からの噴火であったため、気象庁側は遅れて察知することになった。

 

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